お母さんの抱っことして、壁を使う
多くの人はまとも立てないし、歩けないと連載の最初で述べました。
ですから、姿勢美法では生徒さんを育てていく方法だと言えます。
しかも、姿勢美法では生徒さんを赤ちゃんから育てていきます。
当然の話ですが、親は赤ちゃんにいきなり立てなんていいません。
ゆっくりとつかまり立ちからスタートしますよね。
姿勢美法のクラスでは生徒さんは壁を使って、少しずつ歩き方・立ち方をマスターしていきます。
姿勢美法にとって、壁は単なる固くて無機質なものではありません。
むしろ、お母さんの手のように温かく生徒さんを包み込んでくれる存在なのです。
生徒さんは壁を使うことで、自分自身の背骨とその周りの筋肉を鍛え、意識の払い方を学びます。
歩くという基本的な動作についての意識が深まると、日常生活がさらに気付きに満ちたものになります。
普段は意識していない、体の動き、表情のこわばり、呼吸の浅さについて意識を払えるようになることで、生徒さんは「心と体をつなぐ」というヨガ的な生活ができるようになるのです。
笑いから愛をひき出す
姿勢美法のクラスは笑いの絶えない時間です。
姿勢美法の指導の特徴は静かに積み上げるだけでなく、笑いの要素を多く取り入れているからです。
なぜ、笑いを大切にするのかというと、笑いを通じて、私達は古いからを脱ぎ捨てることができるからです。
指導者は上から与えるという立場ではなく、生徒さんの内側にある愛らしさを引き出し、生徒さんをもっとキュートな存在へと高めていきます。
つまり、生徒さんに子供になってもらうのです。
この笑いという要素はとても大事です。
笑いには愛があります。
「あなたはかわいらしい存在なのだ」という強いメッセージが隠されているからです。
そして、人は愛されているという確信によって変化していくことができるのです。
そのための最初の一歩を指導者は応援するのです。
例えば、指導者は歪みをその場で再現し、生徒さん同士でそれを表現し合ったりします。
猫背、反り腰、O脚などなど、歪み(才能)の持っているメッセージを解読しながら、そして、その裏にある可愛らしさを愛でながらクラスを進行させるのです。
笑いの要素をひき出すことで、あなたのヨガクラスを行なう場はさらに親密になり、魂のふれあいが発生するサロンに変化していくでしょう。
国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。
“ヨガ指導者のための姿勢美法講座 第3回【母性と笑いでクラスが変わる】” への1件のフィードバック