
現代社会は情報の取り扱いについてまだまだ未成熟
この7つの習慣と平行して意識するのが、情報のインプット/アウトプットについての習慣です。
現代社会を生きる私達はそれこそ呼吸をするようにたくさんの情報を無自覚にインプットして、そして、無自覚に人にぶつけています。
この情報に対して無自覚な姿勢を正していく必要があります。
今は情報の洪水が始まった黎明期にいます。
殆どの人はそれに慣れていませんから、情報についてのスタンスを固めて、それを実践する人は少ないのです。
どちらかと言うと情報に溺れている人ばかりです。しかし、将来的には情報を過度に摂取することは異常であるように言われるようになるでしょう。
これは別に特殊な話ではないのです。
たとえば、ここ数十年は食べ物について配慮する時代になりましたね。
例えば、半世紀前は水なんて水道水で十分だという人がほとんどでした。
その時代に容器入りの飲料水を買うなんて言うと、奇異の目で見られたり、笑われたりしたでしょう。
しかし、今ではミネラルウオーターを買う人はものすごく多くなっています。
半世紀で自分が体に取り込む水についての意識は大きく変わっていったことが分かりますよね。
情報の過剰摂取は食べ物の過剰摂取と同じであること
食べ物の摂取についての意識が変わったのと同じように、情報の摂取についての意識も変わっていくでしょう。
食べ物の場合、食べ過ぎるとお腹が膨れるので、頭の回転は遅くなり、身動きがとれなくなります。
経済的にも負担になりますし、慢性的な過食は身体を害してしまいます。
だから、「ああ、食べ過ぎはよくないな」とみんなわかるわけです。
しかし、情報の場合は量的に見えませんから、いくらでも投入していいと思っている人が多いのです。
自分の脳に殆ど無尽蔵に情報を入れても「別に平気だ」というふうに思っちゃうわけですね。
しかし、ここには大きな落とし穴があるのです。
これは無自覚にBGMとしてテレビやラジオを付けることも含まれます。
ほとんど聞いていない場合であっても、私達の潜在意識は全部その情報を拾っています。
その結果、テレビやラジオの伝えているとおりに考えたり、行動したりしてしまうのです。
私達は継続的な情報のインプットがあると、その情報の方向に無意識的に行動してしまうという特徴があります。
例えば、テレビコマーシャルで流れている商品は流れていない商品に比べて安心感と親近感をもたらします。
店頭でいつも見かけるという理由だけでなんだか欲しくなってしまうのです。
或いは、「知っている」というだけで買ってしまったりするのです。
これはインターネットでも同じです。
ウェブの世界は基本的にフリーの世界ですから、広告はより頻繁に現れます。
勿論、広告をクリックしなくても、その広告の世界像に影響を受けてしまうのです。
大昔、中国では不老不死の薬として水銀を使いました。
今では水銀には恐ろしい毒があることを知っていますが、当時はそれが理解されていなかったのです。
情報についても同じです。
現代人は無自覚に毒をとっている可能性が非常に高いのです。
いや、むしろ沢山の情報を摂取することを良いことだと考えているケースもあるでしょう。
しかし、私達の子孫は今の私たちの情報の接し方を見て、「昔の人びとは恐ろしいほど沢山の情報に無防備にさらされていた」と思うことでしょう。
だからこそ、私たちは情報の摂取にもっと注意を払わなければならないのです。
「Garbage in, Garbage out」の原則
私達は情報の海の中を漂流しています。
これまでのどんな先人達もこんなことを体験したことはありません。
未曾有の変化が今起きている。
それぐらいの自覚を持って、自分に入って来る情報を吟味する必要があるのです。
あなたが情報を取捨選択するにあたって、「Garbage in, Garbage out」の原則というものがあります。
これは頭にごみをいれたら口からごみが出てくるという、すごく簡単な話です。
つまり、あなたが頭のなかに入れる情報によって、あなたの口から出てくる情報が決まるのです。
これは自分の関心のある情報以外はシャットアウトし、自分にとって都合のいい情報だけを歓迎するという排他的なものではありません。
この「Garbage in, Garbage out」の行動原則を知ると、あなたはあなたの触れる情報の一つ一つに気づきを入れられるようになるのです。
例えば、あなたがどこかに行くとしても必ず何かの看板や、テレビの画面や、スピーカーから流れてくる情報に触れることになります。
しかし、この行動原則を通じて、日常的に情報とのつきあい方の姿勢を決めておくと、「あぁ、今の私はこのような情報に触れているな」と冷静に観察できるのです。
無自覚なままだと、ただただ情報に踊らされて、感情をかき乱されて終わりなのです。
電車の広告などでも情報選択の習慣ができている人は「批判的な言葉があるな」と客観的に観察して終わりですが、できていない人はすぐに「~~はけしからん」とか「~~は悪い人だ」というように情報発信者の思惑に飲み込まれてしまうのです。
基本的にマスメディアの言葉というのは情報のプロが作っていますから、興味を引くようにできています。
彼らは今のあなたの心配事すらも掻き消えるほどの言葉とイメージとは何かを常に研究しています。
普通にしていたら素人の私達は負けてしまうのです。
だからこそ、自分の軸を持って情報を眺めるという習慣を作ることで、他者からの無用な操作から離れて、あなたの軸を通じた行動ができるようになると思います。
アウトプットするときの言葉についての習慣
では、私たちが言葉をアウトプットするときにどんなことについて心がければいいのでしょうか?
ホ・オポノポノのクリーニングの言葉「ありがとう」「ごめんなさい」「許してください」「愛しています」の4つをベースにコミュニケーションを組み立てるというのは、あなたの潜在意識に余分な砂嵐を溜め込まないようにするためにオススメできる言葉の習慣です。
これはクレドサークルでも紹介していますので、そちらを参照するとよいでしょう。
これに加えて、紹介したい言葉の習慣があります。
それがあなたが家庭生活の中で、どんな言葉を使っているかを観察することです。
これはあなたの潜在意識を知るために非常に効率がいい方法です。
その理由はパートナーや家族との対話の中で、あなたは自分の口癖を発見することができるからです。
或いは、相手の口癖から自分との思考の違いを発見することができるようになります。
その結果、あなたの思考だけではなく、それの元になったあなたの家族の思考パターンというのも分かるようになるのです。
例えば、宗健太郎の口癖には「どうしたもんかね」というものがあります。
これはちょっと困ったことが起きた時に口にする言葉なのですが、彼の家族では日常的に使われている言葉です。
つまり、健太郎の言葉ではなく、彼の家族の言葉なのです。
冨美江の家族の場合には、このような言葉を使うことはありません。
困ったことが起きた時には誰に責任があるのか、解決するにはどうしたらいいか、というような流れになります。
これはどちらがいいとか、悪いとかそういう話ではなくて、家族の言葉の差異を知ることによって、自分自身がわかってくるのです。
そうすれば、相手との考えかたに違いがあるときに、それを責めるのではなく、背景をたどって笑うことができるようになります。
笑いによって、相手の存在を祝福し、同時に自分自身も祝福されるのです。

国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。
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