さて、生活習慣について考えていきましょう。その基礎にあるのが三大欲求への理解です。

三大欲求とは食欲、睡眠欲、排泄欲(性欲)といわれます。

その波を知って愛情をかけることが生活習慣のための基礎習慣です。

これは書籍『ハーブヨガでデキル』の中でも解説しています。

まずは最初に紹介した「セルフチェックシート」などを用いて、これらの要素について一つ一つを言葉にして、愛情を払っていきましょう。

その結果、「世間がいいと言っているからこういう生活習慣にしよう」という返報性の執着 から来るものではなくて、一つ一つの行為についてTune-inし、体と対話し、そこから生まれてきた気づきと対話することができるようになります。

砂嵐の部分でも解説しましたが、三大欲求の波は私達の心と体にものすごく大きい影響を与えます。

これは私たちの内側にある自然そのものだからです。

この内なる自然を甘くみてはいけません。

私達は自分のことを理性的な存在だと思って、「私は大丈夫」だとか、「私は全部自分のことコントロールしている」と勘違いしがちです。

しかし、実際にはお腹が減ったら何もできないし、寝ないでいたら集中力は格段に落ちてしまいます。

つまり、三大欲求の波が崩れると、簡単に人格や能力は破綻してしまうのです。

私たちはそのぐらい内なる自然に対して脆い存在なのです。

よって、三大欲求の波は慎重に扱わないといけません。

きちんと愛情をかけて、機嫌をとってあげないといけないのです。

これは自然とも言いましたが、潜在意識そのものともいえます。

そのため三大欲求はコントロールしようとしても無理ですから、対話して愛情をかけることがハーブヨガの特徴です。

ハーブヨガの基本的な7つの生活習慣

生活習慣についてのよくある質問として、「ハーブヨガの生活習慣は具体的にどのようにすればいいですか?」「何から始めればいいですか」というものがあります。

これは特に書籍の中でも解説していますが、その中で特にオススメしたいことがいくつかあります。

以下に最低限行うと良い習慣について解説しましょう。

まずはTune-inの習慣である自然を観察することです。たとえば朝起きて、窓を開けて風を感じること、光を感じること、鳥の声を感じること。あなたの生活の中で自然を感じ、観察してください。

次に、玄米粥と野菜豆乳ジュースを作ることです。これも慣れれば五分位でささっと作れてしまします。玄米は1回炊く際に5合ぐらい炊いて冷蔵庫に入れておいて、使う分だけ鍋に入れれば作れてしまいます。よくある質問ですが、玄米粥を紹介すると「玄米を毎朝炊くんですか」と聞かれます。そういう時にはタッパーに入れて保管する方法や冷凍庫で必要な分だけ凍らせて解凍して使う方法を試すようにして下さい。野菜豆乳ジュースは市販の豆乳を買わなくても、一人あたり50グラム程度の煮豆から作ることが可能です。そのほうが大豆全体を食べることができますので、一物全体の原則にかなっています。

排泄の習慣は「まずはトイレに座ること」から始まります。私たちは食事と同じように、排泄を日常的に意識することが大事です。ハーブヨガの実践者の鉄則というのは一日に3回の排便です。これは勿論、しっかりした形状でなくてはなりません。一日三回を達成するためには、排泄の波への気づきが常に入っていなければ難しいです。

体の習慣でいうと、まずは脱力をすることです。ハーブヨガで行なう脱力というのはただのリラックスではありません。しっかりとした呼吸法と身体の使い方によって成立しています。ハーブヨガセラピストのクラスに参加された方であれば数回程度で脱力の基礎的な習慣を日常的にできるようになります。そして、丹田呼吸も暇さえあれば行います。特に体が冷えた時などに実践するようにしましょう。

次の習慣はハーブボールを蒸すことです。電子レンジで例えば1分半位、ラップで包んだり、シリコンスチーマーを使ったりして蒸すことで、熱々のハーブボールを楽しめます。これはたかだか数分間の「蒸す」習慣ですが、その結果、ハーブヨガを行なうことにつながっていきます。ハーブヨガの実践を習慣にできない場合、まずはハーブボールを蒸すことから始めればいいのです。ハーブボールを蒸して使わない人などいないからです。また、どうしても習慣にできない初心者は厳格に60分のハーブヨガのセッションをやらずに、例えば肩が疲れていたら肩に当てることだけでもいいでしょう。まずはハーブを使って癒されるという習慣を身に着けることがスタート地点になります。日常的に使うことによって、最初は肩凝りを癒すためだけにハーブボールを使っていた人も、肝臓のアーサナなど高度な使い方を始めるようになるのです。

最後の習慣というのは他者と触れ合い、対話をすると言うものがあります。これは人間関係の習慣ですが、同時に三大欲求にまつわる習慣でもあります。

あなたの人生を変える4分間の法則

この5分間の習慣を丁寧に毎日積み重ねていくことによって、心と体は変わっていきます。

1時間の習慣を毎日行おうとすると、中々習慣にならないことが多いです。

しかし、1分半蒸すだけでいいんだと理解していれば、まずはやってみようと思えるようになります。

最初の一歩はどんな人でも怖くて難しいものです。

だからこそ、そのファーストステップを気楽に踏むようにすることが大事なのです。

人間には4分間の法則というものがあります。これはどんなにやる気がない時でも、「とりあえず、4分間だけ」行なってみると、集中力が持続するようになるという法則です。

この法則があるため、私たちはまずは5分間を積み重ねましょうとアドバイスをしているのです。

ハーブボールを蒸して、適当に方に当てているとすぐに5分ぐらい経ってしまうでしょう。

でも、ハーブボールの熱はまだまだ持続しますから、ハーブボールが温かいうちにまだ何かをしようという心理が働き始めるのです。

習慣を身につけるための東洋の知恵は守破離です。

まずは徹底的に身に付けることが大事です。

皆さんは自分のことを精密機械だと思って、この7つの習慣をとにかく実践しましょう。

本当に5分だけやってやろうと思って実践すれば、その後に続くスイッチが入ってしまうのです。

これらの7つの習慣とは人生に愛情を掛ける習慣です。

これを徹底して実践することで、潜在意識にあるアンテナがパァーっと開いて、どんどんあなたの習慣に連動することがらを潜在意識が拾い始めてくれます。

あなた自身は深く食事について考えていなくても、野菜ジュースと玄米粥の習慣を身につけるだけで、食事についての様々な情報が絶好のタイミングで入って来るようになるのです。

これが本当の意味でのシーディングであり、行動によるシーディングだと言えます。

毎日の習慣を通じて潜在意識に種を落として、勝手に種が育っていくことになります。

あなたが習慣を実践することは、一度落とした種にお水をあげて、肥料をあげてというケアに値するのです。

あなたの人生はあなたの習慣によって耕されるのです。

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