
ハーブヨガでは「観想(かんそう)」というヨガの奥義を活用します。
これは観るように想うこと、であり、「一身に思いをこらす」「物事の本質を見抜く」という意味があります。
ヨガでは観想をサンカルパと呼び、ヨガの魂・真髄とすら表現することもあります。(参照:田原 豊道「ヨーガを始める人のために」)
[amazonjs asin=”426216425X” locale=”JP” title=”最新 ヨーガを始める人のために-図説・からだが語るヨーガまんだら”]ハーブヨガでは観想を「現象の本質を捉え、自分がその現象そのものになってしまうこと」と定義しています。その結果、自分が現象そのものとなることによって現実が変化していくのです。
これを観想力といいます。
そのために、アーサナやスパイラルの意味を再現する過程を通じて、観想の力を養っていきます。
例えば、ハーブヨガスパイラルの不死鳥のスパイラルで登場する「羽ばたきのポーズ」では実際に鳥になったように雄大且つ繊細に羽ばたきます。
上図:羽ばたきのポーズ。指先まで神経を行き渡らせる。
その結果、心と体が密接につながり、自分が鳥になって大空を羽ばたいているような感覚すらも得ることができるようになります。
その結果、あなたは自分の内側にある自由を勝ち取る強さやに気づくことができるでしょう。
このように、アーサナの持っている物語が気づきの形で降りてくることにハーブヨガのアーサナの特徴があります。
観想力は免疫系と神経系を癒し、バランスさせる
この観想のプロセスは神経系と免疫系を癒し、バランスさせることに大きく作用します。
我々は通常、心と体を連動させずに生活しています。簡単に言えば嫌々ながらも仕事をしたり、内心、後悔しながら家族生活を営んでいたりしますよね。
それらが蓄積した結果、自律神経失調症等の神経系の疾患が生じることになるんです。また、神経系がおかしくなると、免疫系も連動して、風邪を引きやすくなったりしてしまうんですね。
これらに対処するには、心と身体をつなげるためのトレーニングが第一歩。それが観想という心の状態を現実の体や行動に反映させていく作業なんです。
ハーブヨガでは動きの中に自己や世界との対話を積極的に持ち込んでいます。例えば、肝臓のアーサナの際には、あなたは自分自身の肝臓を思い描き、どんな状況なのかを話しあい、慰め、励ますという作業を行っていきます。
その結果として、神経系も安定し、免疫系もフル稼働することになる。病を敵とせず、茶を出すべき友人として迎え入れることができるようになるのです。

国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。