小手先の技術だけで体が継続的に変わることはないということ
さらに、私達がアドバイスを即座に与えない理由があります。
それがこの「小手先の技術だけで体が継続的に変わることはない」ということです。
私たちは長年の経験から、ちょっとしたテクニックひとつで私達の体が変わることはないと確信しています。
これは色んな実例を目にすればするほど感じていることですね。
ですから、
「これをやればいいんだよ」とか、
「あれをやればいいんだよ」とか、
「これで全てが解決するんだよ」とか、
小手先で何か解決するなんてことは一つもないと確信しています。
確かに一定期間、体調は良くなる場合もあります。
しかし、結局の所、リバウンドしますし、治ったとしても別の場所に症状や問題が生じます。
なぜ小手先の技術では解決しないのか?
それは心と体と人間関係の習慣に影響しないからです。
では、なにが解決するのかというと、逆のことをすればいいわけですね。
つまり、心と体と人間関係の習慣を変えていくことです。
ビジョンとは何か?
そして、その原動力になるのがビジョンの力なのです。
ビジョンの力とはあなたが「何のために生きているのか」というストーリーをひとつひとつ紡いでいく力のことです。
自分がどんな人生を歩みたいのかを常に選択しているのだと確信する力です。
その確信にもとづいて、私達の人生の習慣は取捨選択されていきます。
ビジョンというのはとても奥深いものですし、これを理解することでハーブヨガ指導は更に深みを増しますので、少しだけ解説しましょう。
ビジョンとはあなたの内側にある「私とは何か、どんな存在で、どんな人生を歩んでいくのか」という確信のことです。
どんな人でもビジョンを持って生きています。
しかし、それを自覚している人は非常に少ないと言えます。
「私はこのように生きたいけれど、私の周囲はそれに協力的ではない」と、人生では痛感することが多々ありますよね。
このようにビジョンという自己確信と外部環境との間に齟齬や矛盾が生じた場合、ビジョンを鍛えるためにあなたの心身に症状が現れたり、人間関係にトラブルが起きたりする形で試練が現れます。
あなたに起こる全ての事象、それは日常的な痛みであるとか、違和感であるとか、そういった身近なものの中にビジョンがあるのです。
そして、
「このビジョンは私の物語の中で一体、どんな役割をしているんだろう」
「じゃあこのビジョンは私の物語の中で一体どんな役割をしているんだろう」
「私の苦境っていうのはどんなクライマックスを迎えるためにあるんだろう」
と自問自答して、その結果を行動の形で示すのです。
人生というのは様々な要因が複雑に絡み合っているように見えますが、逆に言うととてもシンプルにできていて、一定のストーリーラインがあるのです。
それが「私には常に今を良くするサインが与えられている」というビジョンの法則です。
この法則を理解しておけば、自分の力で人生を選ぶことができるということが分かり、人生にもっと恋をして生きているわけです。
これこそが今の時代に必要な人生を楽しむための科学だと私たちは思います。
人間に「絶対」はないということ
症状に応じて、体のこの部分にハーブを当てようとか、これを食べようとか、そういうものだけではどうしても解決できないことは誰の人生においても絶対にあります。
枇杷の葉を使おうが、抗癌剤を使おうが、アロマを使おうが、生ジュースを飲もうが、どんなサプリメントを飲もうが、玄米菜食にしようが、人間の体に「絶対」はありません。
これは古今東西の全ての方法を用いても同じです。
私たちは大きな砂嵐の中にいます。
その時に一部だけを変えたとしても、それは砂嵐の一部分を変えることにしか過ぎないのです。
一部分が変わっても、全体が変わることはなかなかないのです。
あるいは、ホリスティックな方法を変えたとしても、いきなり完全に治ることを保証するなんてことはないのです。
このような理由から、私たちは「この症状はどういったら治りますか」という診断や処方を求める声に直接的な答を伝えることはしないのです。
人間は死ぬ時は死にます。
不運が起きるときには起きます。
タロットカードで死神のカードを一度も引かないなんてことはありません。
そして、だからこそ、私たちは死すらもハーブに変えることができるのです。
本当のハーブヨガはその部分までも射程に入れています。
国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。
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