ハーブヨガの腎臓のアーサナ
腎臓についての基礎知識
腎臓は腰の後ろ側にある一対になった器官です。
東洋医学では『腎』は体を駆け巡る気を蓄え、全てのものの根幹になると考えられています。
これらは体内の水分の代謝や再生産、分泌、そして脳内にも作用を及ぼすといわれています。
東洋思想では腎臓は成長と発展を司るとされ、そのための骨や血液の形成にも大きな影響を及ぼします。
腎は腎臓だけではなく、生殖器をも含む大きな器官として扱われ、主に水(老廃物)を司ります。
これは、腎臓は血液の浄化を促すことからもわかるでしょう。
特に体の老廃物を尿として対外に排出するときに大きな役割を演じています。
一般にたんぱく質を摂取しすぎると腎臓の負担が増すと言われています。
腎臓の動きをスムーズにするには温める事が肝要です。
また、足が冷えると腎臓の機能が低下するとも言われますので、腎臓を強化したい人は足の運動を欠かさずに行うことが重要です。
ハーブヨガで腎臓の調子を整える事で、体内の血液循環を促進させ、体内から冷えを追い出すことが出来ます。
同時に、このことは老廃物を効率よく代謝していく事にもつながるのです。
腎臓のアーサナの観想:
腎臓を司る感情は「恐れ」となります。
そのため恐怖心によって腎機能は低下し、膀胱炎やむくみを引きおるため、恐れの感情をしっかりと見据えておく必要があるとハーブヨガでは考えます。
観想の方法としてはアーサナを行うに先立って、腎臓が何に恐れているのかをTune-inして、そのメッセージを描き出してみよう。
アーサナ中には過度に恐れを感じている腎臓について、「恐れなくてもいいんだよ」と恐れに寄り添う気持ちでアーサナを行います。
腎臓のアーサナの動き
腎臓のセッションは二つの動きで構成されています。
最初にハタヨガの『肩立ち』のポーズを途中まで行います。
このポーズは高ぶっていた神経を落ち着かせ、血流を改善する事で腎機能を向上させます。
このポーズは甲状腺や前立腺、静脈瘤・更年期障害にも効果があります。
その後に脚と背骨を左右にストレッチするポーズを行うことで、腎機能をさらに向上させます。
インストラクション:
- 仰向けになった状態で、膝を立てます。
- 腹筋と背筋を使って、でん部・腹部を中に浮かせ、肩部分で持ち上がるようにします。
- ハーブボールを両手で持ち、腎臓の位置(腰の辺り)に押し当て、数秒間、固定します。この時、呼吸はゆっくりと行ってください。
- ゆっくりとでん部と腹部を下ろし、深呼吸をします。
- 仰向けの姿勢で、両腕を水平方向に持ってきます。最初は左手でハーブボールを持ちましょう。
- 左足を上げて、右手で左足を持ちます。柔軟性の問題で難しい場合は、右足の足首でも構いません。
- 左足を持ったまま、右方向に体をねじります。同時に左手で腰の部分にハーブボールを押し当てます。
- 10~20秒程度数えたら、左側にも同様の動きを繰り返してください。
※心地よくなる程度までストレッチして下さい。決して無理をしないようにして下さい。
※呼吸はゆっくりと瞑想的な気分で行ってください。
国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。
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