ハーブヨガ指導者のためのワーク
ハーブヨガを指導している人、そして、ハーブヨガを学び、将来は指導者として活動したい人のためにこのセクションを設けています。
しかし、体質改善をしたい人や人生を変えていこうと模索している人にも大きな意味を持つ章となりますので、是非、ご参考にしてください。
さて、ハーブヨガを指導する人のエキスパタイズとありますが、エキスパタイズという言葉は「職能上の専門性」という意味があります。
ここではハーブヨガを実践し、広めていく立場として、発揮すべき能力とはなんだろうかということについて、あなたと一緒に考えていきます。
ハーブヨガ指導者がどんな役割を持っているのか、活動する上でどんな専門性を発揮すべきなのかを理解することによって、ハーブヨガの持っている特性が理解できます。
その結果、実際にセラピストとして活動する際にも迷うことなく活動できるのです。
それでは最初に言霊ワークをして頂きたいと思います。
「ハーブヨガの指導者という役割を通じて、天は私にどんな使命を与えているのでしょうか?」
これについて、実際に今、紙と鉛筆を用意して3分間ほど考えてみましょう。
特に指導者の方は、今すぐにやってみましょう。
よろしいでしょうか?
ハーブヨガの指導者という役割を通じて、あなたは人生で何を使命として与えられているのか、実現したいのか、あなたの内側では様々なアイデアがでたと思います。
国際ハーブヨガ協会のモットー
ここで一番参考になるのは、ハーブヨガを指導している指導者たちの協会である国際ハーブヨガ協会のモットーというものです。
これは“私達は世界のハーブです。世界は私達のハーブです”というものですね。
このモットーというものが、ハーブヨガの指導者の役割を特徴づけているものだと言えるのです。
これはとても綺麗な言葉ですよね。しかし、これはただの雰囲気だけの言葉ではありません。
「人生に恋をする」という言葉でもそうですが、こういう美しい言葉やわくわくする言葉は、ともすれば表面的に癒やされてしまうだけで終わってしまいます。
しかし、この“私達は世界のハーブです。世界は私達のハーブです”という言葉は何年もの活動を経て行動の原則(モットー)として形作られたものです。
ここには様々な意味と思いが込められています。
第1章ではこの言葉を実践者の側面からお伝えしましたが、指導者にとってはどんな意味があるでしょうか?
まずは「世界を私のハーブにする」ということについて。
これは自分の人生の出来事すべてから学び、自分を成長させるハーブにしてしまうことと言えます。
そして、「私が世界のハーブになる」というのは、私に関わる全ての存在、私が経験する全ての出来事、そして、私が実際に触れるすべての対象が他者にとっての癒しと気付きの源泉(ハーブ)になるということです。
ハーブヨガを実践するということは、この2つを意識して生きているということでもあるのです。
生き方のビジョンがなければ、それはヨガではないということ
そして、私達、ハーブヨガ指導者にとってハーブヨガを指導するということは、一般的なヨガクラスやセラピーとは違って、そのクラスの時間だけ、或いは、そのサービスを提供している時間だけ、ヨガやセラピーの教えにコミットしていればいいというものではないのです。
ヨガの本質は普段の習慣や、その背景にある生き方のビジョン によって構成されています。
生き方のビジョンがなければ、それはヨガではありません。
伝統的なヨガでは「心と体をつなぐ」という視点から生き方を提案します。
そして、ハーブヨガもこの流れを汲んでいて、心と体をつなぐ視点から、「ハーブ」という視点から生き方を提案するのです。
あなたがハーブヨガセラピストであれ、トレーナーであれ、ヨガという名前が付いている活動にコミットする限りは、24時間、365日の生き方こそが大切であり、クラスの場はその延長線上にあると考えるべきです。
ハーブヨガの指導者には、他者に癒しと気づきをもたらす存在であるハーブとしての役割が求められています。
ハーブヨガにおいては、その指導者の「今、ここ」の人生の質とクラスにおける技術の質は比例すると言って差し支えありません。
そのつもりで、今の目の前の瞬間に取り組んで下さい。
「私達は世界のハーブです、世界は私達のハーブです」という言葉は指導者にとっては大きな覚悟を要請します。
だからこそ、ハーブヨガの指導者は一隅を照らす存在になれると私達は考えています。
この姿勢は自分自身に創意工夫と向上心を要求する姿勢です。
見る人によっては厳しい姿勢であるように思うかもしれません。
また、これは現時点で存在する一般的なヨガ指導者の感覚とは大きく異なっているとは思います。
しかし、ハーブヨガはただの気晴らしや、その場限りの癒しを提供する健康体操ではありません。
だからこそ多くの人が何かを感じ取って実践してくださっているのだと思います。
そして、この向上と創意工夫の姿勢は厳しいように見えて、実際に行なってみると、これほど楽しい物はないことに気付くはずです。
人は自分の中に、或いは世界の中に未知なる部分がある時に初めて、今まで以上の実力を発揮し、その喜びに打ち震えることができるからです。
国際ハーブヨガ協会の公式アカウントです。宗冨美江(Fumie MUne)と宗健太郎(Kentaro Mune)による共同執筆の記事となります。
“第4章 指導法のビジョン:ハーブヨガを指導する人のエキスパタイズとは?” への1件のフィードバック